日本の家を建てる際に採用される工法の1つである「在来工法」
木造の家について調べてみると良く聞く言葉です。
本記事では、この在来工法について紹介します。
メリットやデメリットについても紹介しているので、木材の家に興味がある方はぜひ参考にしてください。

在来工法とは?

在来工法について

在来工法は、日本の伝統的な建築工法の1つであり、主に木材を使用して建物の骨組みを組み立てる方法です。
在来工法では、柱(はしら)と梁(はり)を組み合わせた軸組構造が特徴として挙げられます。
具体的には、柱となる木材を地面に立て、梁となる木材を柱と水平に組み合わせて骨組みを作ります。
この骨組みに屋根や壁、床などの仕上げ材料を取り付けて建物が完成するのです。

ツーバイフォー工法との違い

日本の伝統的な工法にツーバイフォー工法と呼ばれる工法も存在します。
ツーバイフォー工法は木造枠組み工法とも呼ばれ、2×4インチの断面を持つパネルを使用して床や壁を構築する建築手法です。
この手法ではパネルを用いた壁式構造が採用されるため、地震などの水平方向の力による変形に強いという特徴があります。

それに対して、在来工法では柱や梁などの軸組を使用して構造を支えるので、広い開口部を設けたり、間取りの自由度を比較的高めたりすることが可能であるという違いがあります。

在来工法のメリットとは?

1:間取りや開口部の自由度が高い

在来工法の大きなメリットの1つは、上にも紹介した通り、窓や壁の配置やサイズには柔軟性があり、希望に応じた間取りや開口部の配置が可能であるということです。
また、基本的に、耐震性に影響を与えない壁であれば、建築後に取り除くことも可能であり、柔軟な間取りが実現できます。
そのため、例えば2つの部屋を1つの部屋に統合するなど、生活スタイルの変化に対応できるリフォームも可能です。

2:リノベーションや増改築が可能

在来工法の家は、家族の変化やライフスタイルの変化に応じて、増築や改築、リノベーションなどの工事が可能であるというメリットも持っています。
また、既存の在来工法の住宅を所有している場合でも、耐震補強工事をすることで耐震性を向上させられます。

そのようなメリットを持っているため、在来工法に住んでいる場合、古い伝統的な民家を民宿やカフェなどにリノベーションして、新たな人生のステージとして楽しんでいる方もいるので、人生を自由に送りやすい家であると言えるでしょう。

3:環境への配慮

在来工法では、天然素材や再生可能な素材を使用することが一般的です。
木材や竹、土、石などの自然素材を活用するため、環境への負荷を軽減できます。
また、在来工法では、建物の断熱性や通気性を考慮し、省エネルギー化を図ることも可能なため、環境にやさしい住宅と言えるでしょう。

4:健康・快適性

在来工法では、自然素材を使用することが多く、室内環境の品質に配慮されています。
木材や土壁などは調湿効果があり、湿度の調節や空気の浄化に役立ち、また、自然素材のぬくもりや質感は、居住者の心地よさを高める効果があります。

在来工法のデメリットとは?

在来工法はさまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。
在来工法を選ぶ上で知っておく必要があります。

1:耐震性、耐火性

在来工法のデメリットは、耐震性、耐火性です。
木材ならではのデメリットなので、しっかり対策する必要があります。

しかし、耐震性に関しては、技術の改良と継承が行われており、現代の木造建築では適切な耐震設計や防火性能の高い素材選びが行われています。
また、日本の建築法では耐震基準が厳格であり、基準を満たさない建物は建てられません。
そのため、ハウスメーカーは必ず耐震性に関して対策するのです。

また、木材の防火性に関しても、素材選びによって解決できます。
木材の外側部分である辺材は燃えやすい特性がありますが、木材の中心部である心材は燃えにくい特徴があります。
炭化した灰が酸素の供給を妨げるため、心材は辺材に比べて燃えにくくなるのです。

したがって、適切な耐震設計と防火対策を意識して、高品質な木材を使用することで、在来工法の耐震性と防火性を確保することが可能です。
日本の建築業界ではこれらの要素に注力し、安全性を追求しています。

2:工期が長引く

在来工法は現場での作業が非常に多く、他工法に比べると工期が長くなる傾向があります。
目安として半年を見ておくと良いでしょう。

まとめ

在来工法はさまざまな面でメリットがあるため、在来工法の家に住めば非常に快適な暮らしを送れることでしょう。

しかし、デメリットもあり、知らずに在来工法の家を建てると後悔してしまうかも知れません。
あらかじめ知っておいて対策すれば、デメリットを緩和することも可能なので、家を建てる際にしっかりと対策をしましょう。

山形、天童、東根、その他山形市周辺市町で注文住宅をお考えの方は、お気軽に当社へご相談ください。