インナーバルコニーは空間を効果的に使用することができ、デザイン性も優れていることから設置を検討する人は多いですが、設置後に後悔したという意見も多いという特徴もあります。この記事ではインナーバルコニーで後悔しがちなポイントについて解説します。
目次
インナーバルコニーの失敗事例
インナーバルコニーを設置し失敗したと感じた事例は、次のようになります。これから家作りを進めていく上でインナーバルコニーを検討する際の参考にしてください。
・人の目が気になる
・日当たりが悪くなる
・雨漏りのリスクがある
人の目が気になる
設計段階ではインナーバルコニーで洗濯物を干したり、日光や風を感じながら読書やバーベキューをイメージすることができます。しかし、実際に建築された後ではイメージ通りの空間になっていないことが多いです。特にインナーバルコニーは周辺の住居からするとちょうど2階の高さにあり、住民と目が合うことが多いです。
また、インナーバルコニーでバーベキューを行うと風の向き次第では煙や臭いが周辺に充満してしまうため、余程の山奥でない限りは現実的とはいえないでしょう。そのため、インナーバルコニーを設置する際には目隠し処理を施す必要があるため、思ったより開放的な空間ではなくなってしまいます。
日当たりが悪くなる
インナーバルコニーが設置されている部屋の日当たりはインナーバルコニーの屋根によって遮られてしまうため、悪くなってしまいます。これは、そもそも部屋として活用できる空間をインナーバルコニーにすると起きるトラブルです。本来ない所に屋根ができるため、通常の部屋よりも日当たりは悪くなります。
雨漏りのリスクがある
インナーバルコニーの失敗事例で最も深刻なトラブルが、雨漏りです。床にあたる部分は1階の天井となり、その部分に雨が流れることになります。また、新築時には効果を発揮する防水加工は年月と共に劣化していき、塗料のキズやヒビから水が家屋内に侵入することもあります。
インナーバルコニーは雨漏りの原因となるといわれていますが、防止するためには日々のメンテナンスと数年に一度の防水処理は必須です。そのため、通所の間取りよりもランニングコストがかかってしまうというデメリットもあります。
インナーバルコニーに不向きな人の特徴
インナーバルコニーは居室にできる部分を開放的なバルコニーにするため、生活イメージに合わないケースもあります。そのため、どのような人がインナーバルコニーがある生活に向いていないのかを事前に把握しておくことは重要でしょう。ここでは、インナーバルコニーに不向きな人の特徴は以下のとおりです。
・居室面積を大きくしたい人
・日当たりにこだわりたい人
居室面積を大きくしたい人
2階の部屋を少しでも大きくし、居住空間を広く確保したい人はインナーバルコニーには向いていないといえるでしょう。バルコニー部分を部屋にすることで、より効果的に家屋内の空間を利用することができます。
日当たりにこだわりたい人
前述した通り、インナーバルコニーが接する部屋の日当たりは悪くなります。インナーバルコニーの日当たり自体は悪くないため、洗濯物を干す場所として利用するのであれば問題ないでしょう。しかし、居室への採光を重視したいのであれば、インナーバルコニーは設置せず大きめの窓や部屋の向きを変えるといった間取りに重点を置くことをおすすめします。
インナーバルコニー設置で後悔しないポイント
インナーバルコニーを設置したいけれど、後悔したくない。こういった要望も多いです。そこで、これまで挙げた後悔事例などを踏まえインナーバルコニーを設置するうえで後悔しないポイントは以下になります。
・日当たりをしっかり検証する
・インナーバルコニーの必要性を検討する
日当たりをしっかり検証する
インナーバルコニーが家屋に与える影響に雨漏りがありますが、対策することで十分に回避することができる影響です。しかし、日当たりはインナーバルコニー設置直後から居室に影響を与え続けるため、後から変更や対策することが難しいとされています。
そのため、日当たりや太陽の動線上にどのような建築物があるのかをしっかりと把握し、ある程度日当たりが確保できる間取りを設計しましょう。インナーバルコニーを設置しても日当たりが確保できるのであれば、明るい居室と開放的なバルコニーの両方を手に入れることができます。
インナーバルコニーの必要性を検討する
そもそもインナーバルコニーを設置しどのような用途で利用するのかを家族で協議しましょう。庭や書斎と同じく、なんとなくスペースがあるからインナーバルコニーを設置するのでは非常に勿体ないといえます。
また、日当たりや雨漏り対策を考えると、明確な利用目的がないのであれば避けるべき間取りともいえます。デザイン性だけでなく、実務的に必要かどうかを話し合い導入決定することでより納得度の高い家作りになるでしょう。
まとめ
今回は、インナーバルコニーでの後悔例と後悔しないためのポイントを紹介しました。インナーバルコニーを設置する際には、しっかりと用途や起き得るリスクを検証し、建築後にイメージ通りの生活が送れるようにしましょう。
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