築15年を超える中古戸建てには和室がある間取りが多いですが、最近の新築戸建てには和室がない間取りも多いです。そのため、和室の需要は年々変化しているといえるでしょう。それでは、和室は実際にどのように活用すべきでしょうか。和室がある間取りを選んだものの、うまく活用できないのは非常に勿体ないです。

ここでは和室のメリットデメリットと、活用できるデザインについて解説します。

新築に和室を作るデメリット

新築に和室を作ることにはデメリットもあり、代表的なデメリットは次のようになります。

・メンテナンス工数と費用がかかる
・ダニやカビの温床になる
・家具や家電が限定される

メンテナンス工数と費用がかかる

和室という空間はリビングや洋室とは違い、障子や襖、畳といった製品で構成されています。そして、これらは湿度に弱く、劣化しやすい材質です。仮に6畳の和室が1階にあるとすると、畳の張替えは1枚あたり10,000円前後かかり、障子や襖を全て張り替える場合は10万近い費用が必要でしょう。

このようにメンテナンス工数と費用がかかる和室ですが、実際は使用頻度がそれほど高くありません。そのため、費用対効果が非常に悪い空間だといえます。

ダニやカビの温床になる

畳や押入れは湿度がこもりやすく、ダニやカビの温床となり人体に有害な環境となりやすいです。そのため前述したメンテナンスを定期的に行う必要があり、放置しておくと家屋内の空気を悪くすることになります。

このように、和室があるだけで家屋内の湿度が高くなり、アレルギー物質が家屋内に放出されてしまうことになるため、注意が必要です。和室がある家は定期的に押入れの物を出し、畳を上げて換気する必要があることを知っておきましょう。

家具や家電が限定される

和室は床の間以外は畳となるため、重い家電や家具を置くことができません。そのため、和室を有効活用できる空間にしようとしても様々な面で限定されてしまいます。特にデスク関連は畳の上に置くと傾いてしまう可能性があるため、ローテーブルなどの軽い机以外は配置できないでしょう。

このように、利活用しにくい空間になってしまう点が和室のデメリットだといえます。

新築に和室を作るメリット

和室はデメリットが多い空間ですが、今でも根強く間取りとして残っています。その理由として次に挙げるメリットが指示されているからで、間取りを考える際には和室のデメリットとメリットの両方を確認した上で検討しましょう。

・リラックス空間になる
・客間として活用できる
・キッチンに隣接させることで、子どもの遊び場になる

リラックス空間になる

リビングや洋室とは違う空間の和室は気分転換にうってつけです。少しの昼寝やヨガ、瞑想を行う場として和室は活用されることが多く、和室の採用は日々のストレスを取り除く空間を家の中に用意することに繋がります。

このような生活スタイルは外出を避けることにも繋がるため、新しい生活基準にも即しているといえるでしょう。

客間として活用できる

玄関に隣接した位置に和室を置くことで、客間として使用することができます。客間があることでリビングなどの日常生活を見られる心配もなく、慌てて片づける必要もありません。

このように、急な来客が多い家庭であれば和室を有効活用することができるため、生活スタイルに合わせて和室の位置は検討すべきでしょう。

キッチンに隣接させることで、子どもの遊び場になる

和室をキッチンに隣接させ畳スペースとすることでキッチンにいながら遊んでいる子どもを見ることができます。また、和室スペースを子どもの遊び場と決めることで、片付けがしやすくなります。そのためリビングがスッキリし、掃除や整頓の効率がアップするでしょう。

このように、リビングから離すのではなく隣接させることで和室は有効活用することができます。そのため、子どもが小さく自室を検討しない時期であればこのようにキッズスペースという利用方法がおすすめです。

和室を活用できるデザイン

ここでは和室を活用するためのデザインについて解説します。

・掘りごたつ付き和室
・小上がり和室

掘りごたつ付き和室

掘りごたつ付きの和室は胡坐や正座が苦手な人でも長時間くつろぐことができ、食事もできる団らんの場所として使用できます。そのため、リビングとは別の場所に家族が集まる場所を設けることができます。

小上がり和室

「小上がり」とはリビングから一段段差を作った和室で、視覚的に別の空間を演出することができます。同じような空間にスキップフロアがありますが、和室を小上がりにすることで腰かけて団らんすることができ、利用頻度が多い和室となります。

また、空間にあったインテリアを設置することでオシャレな和室を演出することができ、模様替えをする楽しみが増えるでしょう。

まとめ

和室が費用かどうかは活用方法によって変わります。たとえばリビングから離れた場所にあり客間としても利用しないのであれば、メンテナンス工数と費用だけがかかる空間になってしまいます。

その一方、リラックスする空間としての活用や客間として利用するのであれば、むしろ和室は検討した方がよいでしょう。つまり、間取り設計段階で和室の利用方法をしっかり考えることで、和室の有無を正しく判断できるといえます。山形、天童、東根、その他山形市周辺市町で注文住宅をお考えの方は、お気軽に当社へご相談ください。